ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

2018-01-01から1年間の記事一覧

No.35 ふりかえりの勉強会を振り返る

今週、弥生会計などで知られる弥生さんで行われたもくテク(勉強会)に参加してきました。 今回のテーマは「ふりかえり」で、弥生さんでもご紹介くださった misono さんでもうまくやれているようでうらやましい限りですね。 ふりかえりの問題は、今年のソフ…

No.34 手を抜いた方が早く終わる

ソフトウェア開発は掲題の通りだと感じている自分がいます。 結局、必要なプロセスを端折るので早く終わるというのが理由ですが、これで失うものは多いと感じています。 レビューアの経験値、初心者への教育機会、開発者の説明力、解決力の向上機会・・・ 組…

No.33 嘆くだけでは何も変わらない

基本的には自らの力不足であるが、状況や環境が悪い中で、苦労している開発者を救えないまま妥協している感じである。 もちろん、環境が状況を支配しているので、開発に携わる人間の方向性を決めてしまうのは仕方ないことなのである。会社が営利団体である以…

No.32 建前の世界

移民ではないと言いながら、労働力は欲しいという不思議な判断で、法案が通ったようです。 安い労働力がないと回らないほど、日本の企業は危ない状態と考えればいいのでしょうか。 ものづくりとは、価値の低い原材料や部品に価値を付加して製品として売り物…

No.31 不正が起きる温床

日産のカルロス・ゴーン氏が逮捕された。これはインパクトのある出来事になりました。 彼は、不正を働いてまでもお金が欲しかったのかは筆者にもわかりません。 そうでなかったとしたら、要するに日本のこの手の取り締まりを行うところが舐められていて、こ…

No.30 テスト自動化という言葉

こうしたツールによく使われる表現です。 この言葉を知らない人間が聞くと、これだけですべてが解決してしまうように聞こえてしまうことがとても怖いと思っています。。 この言葉から瞬間的に持つ期待の大きさとできることのギャップが大きくて、投資の効果…

No.29 帳尻あわせって結局は・・・

日本には本音と建前があったりして、事態を複雑にしているように思えます。日本的なスジ論はこの建前ということになるのでしょうか。 少し前に員数主義という内容の記事を読みました。 要するに数さえあえばという考え方です。 この考え方の要約が「帳尻あわ…

No.28 3つのタイプ

やってから考える人がいる。 やりながら考える人がいる。 そして、考えてからやる人がいる。 どれが正解かという話はあまり意味がないと思っています。適材適所ということになるのでしょうか。 普遍的な答えはないのですが、モノづくりにおいて、まして保証…

No.27 要求が一番幅広いということ

仕様であれば、完成の形は明白で、出来た/出来てないの区別は明確に着くもののはずと考えていました。 実際問題、仕様を決めないというやり方はないのは事実です。 常に仕様を見直して改めるという開発手法はあっても、何を作ればいいか明確にならない開発は…

No.26 テストは仕様の裏返しではダメなのか?

先日出た、勉強会でこの議論がなされたので、これについてもう少し考えてみたいと思います。 基本的には仕様の裏返しがテストであることは真理だと思っています。 しかし、非機能要求や異常系などでは、仕様の裏返しという理屈が通じなくなることがあり得る…

No.25 言われたとおりに作るということについて

さて、ソフトウェア品質シンポジウムに行って、「言われたとおりに作ったのに作り直しになった」という発表者の言葉から、何故これが起きるのか少し考えてみたいと思いました。 要求は開発にはなくてはならないものですが、一番幅が広いものともいえると思っ…

No.24 人は間違うということ その2

人が間違うのは真理だと思います。 さて、そこでどうするかですが、選択肢は2つと考えます。 1.間違わないようにする2.間違えにすぐに気づいて対処できるようにする どちらも強化することが大事だと思います。 テストするから開発でミスをしまくっても…

No.23 人は間違うということ

なんか、こんなことを書いてみようと思いました。 あるドラマで有名になったセリフに「私、失敗しないので!」というセリフがありました。 そうなれるものならなってみたいのですが、到底、その領域には達する見込みはありません。 ソフトウェア開発における…

No.22 以前、勉強会でしゃべった結果のアンケート結果を頂きました

No.9のネタなので、かなり前の話で、筆者自身ほぼどんな雰囲気だったか忘れかけていました。 知りたかったことは一点で、好意的に受け止められていたかであったが、好意的な意見が多くて安心したのが正直なところでした。 学術的な意図はほぼなく、経験的で…

No.21 ソフトウェア品質シンポジウムに行ってきました

9月13日から14日の2日間ソフトウェア品質シンポジウムに行ってきました。 新しい技術や、他社の取り組みなどに触れることができるいい機会になりました。 プレゼンのうまい人も、もう一つな人も、ともに意欲を感じさせる一般発表の数々はいい刺激になりまし…

No.20 何を守る為の行為なのか

芸能人がひき逃げをした事件が報道されていた。 ルールは守るべきものだが、後から帳尻を合わせるようなやり方をする組織がいまだあるようである。 やり方は変えずに、最終的に規定を守ったかのように見せて監査を潜り抜けるやり方を繰り返す組織は危ない組…

No.19 障害者雇用の虚偽申告の横行に見るもの

これは、政治家 対 官僚 の戦いかとも思えたが、そういうことでもない感じであった。 虚偽の申告というのは、日本社会の場合、性善説で運営されていることが多いので、申告されたものをもう一度調べるということは、あまり行われない。 そろそろあらゆる組織…

No.18 過去に例を見ないからといってあきらめることは出来ない

No.15でも書いたのですが、異例のことだったり、未だかつてないものだったりすると、大きな被害を受けてしまう災害が出るもののようです。 開発の現場で、特にインデント開発の現場では、まだ誰も見たことのないものを作ることが多くあります。 つまり、依頼…

No.17 行方不明の2歳児をみつけたボランティアの偉大さ

2歳児が行方不明になって、ボランティアの方が見つけた話が、世間でいい話として広がっている。 見つかってよかったし、ボランティアの方の経験から来る、予測力、想定力。それを支える体力、気力には敬服する他ない。 設計において、想定外にしてはならない…

No.16 サマータイムの恐怖に要求のステークホルダーの在りようを見る

最近のオリンピック関連の話からサマータイムが話題になっている。IT関係者としてその背後のITインフラに掛かる負担の大きさに戦々恐々となっている。 ソフトウェア開発の関係者として、要求はハードウェアに比べて簡単に入ってくるし、簡単に変わる印象を昔…

No.15 異例の出来事

前代未聞のルートで台風が通過して行った。 先例のないことは往々にして起きる。 新しいものを作るときには、ごく普通に起きてしまうものらしい。 長らく改善を仕事にしてきたこともあり、事が起きてからどう振舞うかがその後の大変さを決める。 改善だけに…

No.14 公私の別

某女優が、インスタグラムの全削除に至ったという話が最近出ていた。 さて、自分が商品だと考えているなら、インスタグラムは小出しにしたプライベートっぽいもので自分の商品価値を上げようというツールであるなら、どこまでも公私の公である。正解はわから…

No.13 知的労働者はサメと同じかもしれない

サメという生き物は、泳ぎ続けないと死んでしまう生き物である。#全種類ということではないようですが・・・ 技術者という職業も学びつけないと、通用しなくなってしまうので、現役であるということは、学び続けるレール亜kら降りることは許されない。でも…

No.12 勉強会に行ったので振り返りをしてみよう

7月12日、秋葉原のUDXにて開催された勉強会・・・もくテクに参加しました。 タイトルは「品質について悩める人の会 Vol.3」内容はテストケースについて考えるワークショップを中心とした内容でした。 主催は弥生会計で有名な弥生さんがしてくれています。…

No.11 水害のニュースに設計を省みる

水害で被害にあわれた方には、心よりお見舞い申し上げます。 こうしたときに思うことは最悪のケースを想定することが設計のポイントの一つであることである。 最悪というのは、通常では絶対におきない。今回のように未曾有のケースになれば人の想定の枠など…

No.10 守られない約束に、心が折れる開発者を見る

ストーカー被害で訴えられて、近づかない約束をしてもまた近づいて、つかまった人がいた。 こうした人の心情は諮りかねるが、これで大丈夫だと思った被害者の今後の不安は計り知れない。 誰かの言うことを信じて仕事をして裏切られると、人を信じなくなる人…

No.9 勉強会で一番勉強している人は

勉強会に登壇する機会があった。(そっちは本名でやりました。) 日頃思っていることをまとめてみようと思ったが、個人の主観だけになってしまって、それでは聞き手に対して申し訳ないと思ったので、知り合いに頼んで、中を見てもらうなどして、若干客観性を…

No.8 リスク管理がプアな状況に、人をはねても運行を続けた新幹線が重なる

新幹線のニュースは恐ろしい話である。人をはねないようにできればいいのだが、はねても運行を続けるとは信じがたい。多分、JR東海ならその場で対処しただろう。(台車の亀裂で止めた事例より) 何かが起きても運行を維持することが優先された事態に、人が倒…

No.7 無謀な要求に、児童虐待と同じものを感じる

痛ましいニュースを見て、心が痛むが、自分できることがないことも同時に思い知る。 本当に子供は自力でその地獄から抜け出すことはできない。しかし、大人も得てしてそういった状況に陥ってしまう。 ブラック企業と呼ばれるようなところで、身を粉にして働…

No.6 契約で揉める人がいて

最近、芸能人の事務所との契約問題がよく報道される。 まあ、一つの事柄に対して、片方が今回は我慢して対応したとする。それを相手がどう取るかで、その後の話は変わる。 相手は一方的に勝利したとして、相手側を制圧したかのうように、強気に出てくるパタ…