No.19 障害者雇用の虚偽申告の横行に見るもの
これは、政治家 対 官僚 の戦いかとも思えたが、そういうことでもない感じであった。
虚偽の申告というのは、日本社会の場合、性善説で運営されていることが多いので、申告されたものをもう一度調べるということは、あまり行われない。
そろそろあらゆる組織は性善説を捨てた運用をしなければならないところまで来ているかもしれないと感じしてしまった。
さて、ソフトウェア開発が火の車になるPJに経験的に共通しているものがあります。
それは、状況について正確な情報を把握できなくなっていることです。
なぜ、そうなるのか・・・理由はいろいろありそうですが、問題のエスカレーションと解決が機能していないことが多くの場合、情報遮断の原因になっているように見受けられます。
とは言え、上の人間が
「何か困ったことはないか?」
と訊いたとして、情報は正確に集まるのでしょうか。
どんな問題も上の人が解決してくれるなら情報は集まります。悩みも集まります。
だけど解決してくれない人に、情報を上げても、状況が変わらないなら、そんなことは誰もしません。
誰でも、見ず知らずの人に何でも相談してくださいと言われても相談しません。
それは、解決してくれるかどうか、わからないからです。
正確な情報が上がらないのは、上げてもしょうがないと下の人間に上の人間が見限られていると考えたほうが、状況打開の方策が考えやすくなります。
組織やチームは結局は人なのです。
期待に応えてこそ、その人には存在価値があるのです。
ただ、適正な活動がゆがんでいる組織はそれだけでは解決しない部分が多くあります。
異常な状態が常態化してしまうと、当たり前のことが、当たり前にならなくなってしまう。
ここから抜け出すのは簡単ではありません。
結局、虚偽の申告や報告のない事実より、それをする理由が最も重要なことなのです。
その先にしか改善の道は見えてこないと筆者は考えています。