ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.256 育った環境

 

・常識とは刷り込みのようなもの

 その環境における普通が、一般的なものと違っても、その世界しか知らないものにはそれ以上のことはできないものです。
 北朝鮮の体制が維持されるのも、そういう側面があるのだと思います。
 だから、まともとは言えないプロセスが日常化している環境に身を置くのは、周囲から見れば不幸ですが、本人には普通であり、日常に過ぎないともいえるのでしょう。

 

・一度壊れてしまうと

 正しいプロセスが機能せず壊れてしまうと、その組織は、正しいところに自力で戻ることはできなくなります。その理由は、必要なスキルが失われてしまうからです。こうなると、異常であってもその中で生きていくことしかできなくなります。
 そして、経営層がちゃんとやれと言っても、スキルがないのでそれをすることはできなくなります。これはエンジニアの敗北ではありません。

 

・経営者に結果以外のものに向き合う覚悟があるか

 これは、本来問題がエスカレーションされていけば、解決義務がある経営層が正しいものを無視して結果だけを安易に求めてしまうことがあるからです。下の人間はやめるか、あきらめるかの2択なので、どちらでもいいのです。
 エンジニアリングが、目先の売り上げに敗北したとは考えたくない筆者の思い込みなのかもしれませんが、正すには痛みを伴う改革が必要なのは事実だと思っています。