No.164 育ちの違い
・洗練されたプロセスで開発をしてきた人は
非の打ちどころのない洗練された開発プロセスでソフトウェア開発を行ってきた人が、手弁当で何とか日々の仕事をこなしているような現場を見ると、プロセスが悪いと口にします。
間違いない指摘で正解であることは知識のある人にはわかります。
しかし、そうでない場所にも正義は存在しているのです。
・場当たり的な開発を繰り返していても
指定されるのは納期だけ、固まらない仕様、レビューアも育たず、仕様書を書く暇があったらコードを書いたほうが早いと考えてしまうような現場にも正義はあります。
洗練された開発プロセスなんてなくても開発はできるし、リリースも潜り抜けてきたのです。
そう現場に立たされる人は、どうしようもない部分があるのです。
・何が問題なのか
上に立つ人がそうしたことに対する評価軸を持っていないと、下の人間が頑張ればいいだけと、仕様書は後回しにしてもリリースを優先させてしまう(目をつぶってしまう)ようなことが当たり前に起きているなら、プロセスの意味が失われます。
問題を先送りにするだけの人たちの経営する組織の行く末は・・・まあ、想像に難くないとは思いますが、そうなるまでの時間は意外にあるものです。
北朝鮮が破綻していない事実を正義論だけで語るのは無理があります。
いつかの話では今は救えない。そこでどうすべきか、そこが問題になります。