ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.212 プロセス重視の困難さ

 

・プロダクトの品質が悪いと

 これが悪いのは致命的で、目立つし、すぐに影響範囲が広がってしまいます。
 当然、問題として挙げられ、なぜこうなったのかという話になってしまいます。
 しかし、偶然品質が悪くなるというのは、かなり稀なケースではないかと思っています。

 

・必然としての結果

 品質の悪さはどこから来るのか、一つは人と人の間、もう一つは人の作業の中だと考えています。人と人の間であるコミュニケーションからくるものは仕様書の書き方だったり、仕様書がなかったりするものです。人の作業の中にあるものは人の作業のミスだったり、妥協だったりするのですが、これらが許容されている作り方である限り、品質はまた悪くなります。

 

・それを人の力量にすると事の愚

 そうした品質の悪さを人の力量のせいにしてしまうのは、悪手です。これを繰り返した組織は成長は見込めません。人の力量によらないプロセスを構築する必要があるのですが、これができる組織はそんなに多くありません。製品を作るプロセスもそうですが、人を成長させるプロセスもなければ、いい組織ではないのでしょうね。