No.152 なぜ、伝わらないのか
・人は自分の持つイメージを言葉にしてしゃべる
教えるにせよ、伝えるにせよ、言葉をもって伝えようとするのは当然のことです。
ですが、品質を低下させることの多くは、これに起因しているように思えるのです。
もちろん、個人的な思いに過ぎない話ですが、多少は意識すべきだと思っています。
・聞いた人は聞きながら、イメージを作り上げていく
1on1でもそうですが、説明するということは、伝わってこそ意味のある行為で、伝わらなければ時間の無駄どころか、マイナスの要素になることも考えられます。
説明を聞いた人は、自分の経験に照らし合わせて、聞いた内容からイメージを組み立てていきます。それは当然のことです。そして聞いた話と組み立てたイメージに矛盾がなかった時に、
「わかった!」
と言います。
・話し手と聞き手のイメージの差は検証されない
ですが、そ「わかった」は、話し手と聞き手のイメージの一致を保証しません。
保証しないにも関わらず、話し手は聞き手に「わかりましたか?」と聞いてしまいます。
そして聞き手は「わかった」と答えます。
それは検証でもなんでもありません。
こんなことを、テスターとして経験のある人でもしてしまいます。
「今、分かったと思うことを、私の使った言葉を使わずに説明してみてください。」
これが検証のスタートだと、筆者は思うのです。