・プロセスを守って開発したくても
真っ当なソフトウェア開発であれば、プロセスの遵守は当たり前ですが、世の中にはそんなことを言えない環境で頑張っている人もまた多くいると思っています。
正しいかどうか、正しいプロセスで開発したくても、それ許されない状況もそうした環境にはあるものです。
・どの立場の人にも正義はあるのだけど
もちろん、正しくないプロセスを強いる側にも、正義があって、守りたいものを守るために戦っているのだと思っています。
それゆえ、相容れない正義が衝突し、一方の正義が歪められてしまう悲しい現実があります。
これがないと売れないと言われても、売れない企画を立てた人が責任を取るわけではなく、開発に強引にねじ込まれて真っ当なプロセスを吹っ飛ばして、モノ作りだけ強引に進める姿に慣れてしまうと、最初からやっても無駄という雰囲気を生むだけになってしまいます。
・縦社会での力の証明はどれだけ無理を通せたか
なぜこうなるのか。一つは過去の成功体験。そしてもう一つは、無理を通すことが力の証明みたいになっている縦社会の現実でしょうか。
それを何とかするのがお前の仕事だ とか言われても、そんな状況に追い込まれなくてもできたはずの仕事がそうならなくなる現実は変わりません。
物理的な問題は物理的にしか解決できません。そして #人月の神話 を読めばわかる通り、人と月は交換できません。
それでいつも遅れるとか言われてもどうにもなりません。
こうした会社の中で測る文化を醸成していくことは、とてつもなく大変なことです。
しかし、明日のための今日のひと手間に千金の価値があると信じてやっていくほかありません。