・品質は良いほうが良い
至極当然ですが、それを言うとどんな製品も品質を求めるあまり、とてつもなく高価になるかもしれません。
広義には性能も品質なのですから、性能の向上を無尽蔵に続けても売れなければ意味がありません。
だから、単純に品質が良いほうが良いという話はできないのです。
・当たり前品質
狩野モデルでいうところの、当たり前品質は欠くことができない品質と言われていますが、これだって杓子定規には勧められない部分があります。
当然のことながら、不具合0にはできない問題を筆頭に種々の問題を考えねばならないのです。ゆえにあたりまえのエリアですら加減というものが必要になります。
・その塩梅を決めるのは
確固たるものがある人はほとんどいません。いい匙加減というのは、定量的に決めるのが困難なのですが、納得してもらうには理屈が必要です。やらなくていいことを決めるのが一番難しいのです。
やると決めるのは、馬鹿でも何もわかってなくても、正論の名のもとに決めることができます。ですが、そのやり方は継続すれば破綻するしかありません。
そこを決められる人だけが、本当に品質の何たるかを理解できている人なのだと思っています。