ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.217 設計力ありますか

 

・できないをできるにする

 個人的にできないことができるようになるということではなく、製品や商品が新しいことをできるような機能を搭載する。それ自体はよくあるのですが、それを作るというときに実験や要素技術の確立といった作業では、試行錯誤が当たり前だと思います。
 しかし量産品にはそれは許されません。

 

・試作品を作っているのではないということ

 責任として、何かあってももう一度同じものを作れなければなりません。それも同じ品質でです。作ってから、その品質になるまでテストして直して仕上げて、出荷するというやり方では、生産性も低いし、市場投入時期も読めません。これがメーカーのすべきことではないのです。

 

・それでもなくならない綱渡り

 まず、正しいプロセスと人員で作ったらペイしないということなら、相当状況を見誤っているように思えます。人任せで属人性が高い会社では、いろいろことでコントロールを失っています。製造したものを重視するより、中間成果物の設計の成果物を正しく評価できるようにならないと、厳しくなるかもしれません。人件費が世界的に見て低くなったことを、その程度の生産性しかないと考えるべきだと筆者は思うのです。
 いつからでも、どんなに苦しくても、しっかりとした設計をできることは救いになるはずです。