No.169 創造と想像
・モノを作る(創造)
開発とはモノ作りに他なりません。そして工業製品として作られたモノは誰かを幸せにするのです。つまり、開発者である以上、その使う人の人生に影響を与えるのですから、いい加減なもの作って済ませるわけには行きません。しかし、本当に感謝されるようなモノができた時の幸せは、作り手冥利に尽きるような瞬間といえます。
・リスクを考慮する(想像)
ソフトウェア開発では特に言えるのですが、作った人でさえ、すべてを動かしてみることができないというジレンマがあります。 故に、経験できない部分を想像力で補うことが当たり前に求められます。
ここで、センスが問われたり、性格が問われたりすることになります。
達人と呼ばれる人は、ここが秀でているのは間違いありません。
・知的労働者は想像力が生命線
知的労働者として周囲に一目置かれたければ、他の人より周到にして用心深く、それでいて早い仕事が要求されます。できて当然のように思われるのは、周囲に理解がないことの証明で、これだけの条件がそろってできるのが当たり前になるはずがない中で実際の開発は行われて至りします。
できないのが当然に考えられるようにならないと、品質をマネジメントすることはできないでしょう。できるのが当たり前なら、待っていれば品質はOKですから、そんなものはマネジメントではありません。できないから制約と管理が必要になるのです。
さて、想像力の限りを尽くすような案件に巡り合いたいものですが、それは工業製品の開発ではないでしょうね。