ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.188 手法に逃げてはいけない

 

・都合のいい部分だけを切り出していないか

 ドキュメントを書けてないから、アジャイルが向いている。こんな短絡的な思想は危険でしかないと思っています。
 仕様が決まらないから、アジャイルがいい。こんな思想も危険だと思っています。
 都合のいい部分しか見ない人は、根本的にモノづくりに向いていません。

 

・1000行書く労力は、手法が違っても同じこと

 ただ書くだけなら、同じです。完成させる間に何度直すのかが効率の差みたいなものでしょうか。仕様が決まらないのであれば、それは組織が機能不全であるとしか言えません。結局、決まらなければ完成はしないのですから、どこかで決めている訳です。
 そうなるように仕事をしているだけでそれを是としたままでいいのであれば、何も新しい手法など取り入れなくてもいいはずです。

 

・効率の良さは大事だけど

 手法と状況の相性が良ければ、それでいいとは思います。しかし、状況を嘆いているだけで、一見よさげな部分だけに着目して新しいものに飛びつくのは、労多くして益少なしでしょう。
 変わることを望まないよりは、課題意識があるだけ良いのですが、エンジニアである以上、竿の先まで設計できてこそ、変革にも意味があると思うのです。
 メリットとデメリットを見極めて、総合的に判断するのは大事です。そして人に何とかしてもらう考え方も危険です。自分の人生は自分で決めていく強さは持っていたいものです。