No.157 この不具合がどれだけ重大なのか
・不具合が少ないなら
まあ、不具合が少ないから品質がいいと考えがちですが、たった一つでも致命的な不具合が引き起こす損失は計り知れないものがあります。
少ないほうが確率的には及ぼす損失も小さくなる計算にはなりますが、たった一発での逆転が起こり得る世界ではあります。
なにせ、良いほうの限界は近いですが悪いほうの限界は無きに等しいものですから。
・致命的というのは
その一撃になりうるものは致命的な不具合というべきものになります。
人であれば文字通り命を失うに至る可能性が高いものということになりますでしょうか。
こんなもの狙っても難しいのですが、偶然というのは、本当に意地悪なタイミングを狙ってくれるものなのです。
だから、妥協してはいけないのです。
・リスク分析の観点
結局、起きてしまえば被害の内容ということで、損失は計算されますが、起きる前に対策したい訳です。そこで重要なのはリスク分析ということになります。
実際に起きる被害を想定してリスクを分析していくわけですが、その想定をするにはかなりの経験かセンスが必要になります。
ネガティブな方向の想像力というのはありがたいものではない感じですが、そういうものがあって、人々が健全に暮らせているわけですので、この力は侮れません。
未来の被害の芽を摘むのは、泥臭いまでの人間の地味な努力の結果なのだと思います。
その努力が正しく報われてほしいと筆者は願っています。