No.104 テストと品質
テストだけでソフトウェアの品質をコントロールすることは難しいです。
作り手がテストを意識していないとテストによって検出できる不具合も変わってしまうかもしれません。
普通に使っているだけで問題があるようなら、検出できる可能性も高いのですが、単純で、機能も少ない製品など最近では望むべくもありませんから、複雑な背景の中でその動きをする瞬間の問題を見つけなばなりません。
作り手が想像しきれないレベルの動きはテスターの経験によって補われることが多く、これを他者に伝えるのは意外に難しいものです。
おそらくソフトウェアの作り手が、あれがこうなって、それからこれがこうなると、とかやっているものに近い何かをテスターもまた想像して判定していくのでしょう。
結局、マルチタスクやマルチスレッドになると、何かが累積して、想定外の順序で制御が行われるような事態に至ってしまうなどの想定外が発生してしまうことを想像力で補えるとしたらそれはやはり才能なのでしょうね。
想像する力はやはり技術者の財産なのでしょう。