No.83 不完全な要求を設計するという矛盾
要求とは一部のすきもない完璧なものが来ることはない。
故に、顧客満足を得ることが困難になっています。
こんな家がほしいというものはあっても、詳細な設計図を持って来て注文する人はまずいない訳です。
そんな中で物を作るわけですから、要求分析と機能定義はとても重要な役割を持つ工程になっています。
この作業に絶対の正解はありません。
それでも、こういう機能を作ればこの要求を満たせるのではないかということを考えて機能定義を行っていきます。
そして、それでいいかどうか検討するのを妥当性確認(バリデーション)と呼びます。
不完全な要求に挑むためには、一人の思い込みなどに左右されないようなプロセスを持っているかどうかがひとつの解になると考えています。
今、生き残っているプロセスモデルには、その価値があるから生き残っているのでしょう。
不完全なものを相手にしているという自覚があることが、結局身を助けるのかもしれませんね。