ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.47 なかったことにはならない

 

 ソフトウェア開発は、全部書き直す形でやり直すことは可能ですが、失った時間は取り戻せません。
 そうなった状況によっては、それ以上にやり直さねばならないことによる、失った人のモチベーションはもっと取り返しがつかないかもしれません。

 ソフトウェア開発者にとって管理層がソフトがわからないと公言してはばからない状態だと、組織として発生した問題のエスカレーションに対して解決がされないため、ソフトウェア開発者は孤立していきます。

 そういう事態に気づかず、期待された結果が得られない点だけを取り出して評価されてはたまりません。


 もっと早くなるのではないか


 こうしたプレッシャーによる締め付け型の管理で人に頑張らせるようなやり方の成功体験で生きてきた人は、これから先、期待される結果が得られることなく、人材流出にさらされる可能性があります。

 良かれと思って要求を追加するのもいいですが、工数は湧いてくるわけではありません。

 言ってしまったことが、その組織の運命を決めている可能性があるのです。
それがわからないの生む悲劇に繋がる気がしています。

 結局、わからない人にこの事態は解決できません。
 なかったことにはならないのです。

 辿り着ける場所は、こうして狭められていくのではないか・・・

 それでもどこからでもやり直せると信じたい自分がいるのも事実なのですが・・・。