No.71 組込み開発における悲劇
何が悲劇なのか、組込み製品に搭載されるソフトウェアに客はどれだけのお金を払っているだろうかという点です。
ソフトウェアだけの製品ではこんなことは考えられません。
これが悲劇を生む元です。
ソフトウェア開発の十分な体制、環境、育成の仕組み、これらはソフトウェアで儲けていると自覚されている組織では整っていきます。しかし、ソフトウェアで儲けていると思われていない組織では、その方向には動けません。
組込みソフトウェアの価値というものは、想像するより低いです。
ソフトウェア開発者が成長できる環境を望むのであれば、製品としてのソフトウェアの価値があるところは最初の条件のような気がします。
ソフトウェア開発に従事するすべての方が努力する環境と、適正な支援および評価が受けられる環境を持っているわけではありません。
そういう事実があることは知っておくべきことのひとつだと思います。