ソフトウェア開発のいろいろ

ソフトウェア開発のいろいろなこと一歩引いた位置から

No.49 組織の体質

 

 スバルやスズキのリコールなどの顛末を見ていると、組織の持つ体質というものが見え隠れしているように思えています。

 膿を出し切る的な発言をトップがしたとしても、下の人間が自発的に不正を働いた訳ではないと思っています。
勝手な想像の域を出ませんが、下の人間はそうせざるを得ないところに追い詰められているのがなんとなく見えてくるような気がしています。

 結局、上の人間に論理的な説明をしても、事情も何もすっ飛ばした一言のまえに勝てないことが分かれば、下の人間の相談者に一生その上の人間は選ばれないことになります。
そうなると、もう正確な情報はその人の元に自発的に集まることはないと思っています。

 

 忖度というより達観というか、諦観なのでしょうか。
 経営者の発言にその意図があるかどうかによらず、ことは起きているのです。

 そして経営者の発言によってその状況が回避されていたかもしれないことも、恐らく事実だと思います。


 結局、体質が悪い組織は、その状態で育った人間によって経営されていくので、その状況を脱することができないという気がします。

 内部告発が出たとしても、生活習慣と同じで、簡単には変わらない体質は別の血が必要なのかもしれません。

 品質よりも大事なものがある会社は、品質を第一にする方法を持っていないともいえるのかもしれません。